離婚の理由というと、世間一般では、パートナーの不倫や暴力などをイメージすることが多いですよね。
ところが、そのようなわかりやすいケースでの離婚は、実際には一部にとどまるんです。
裁判所が公表している「司法統計」によれば、離婚理由で一番多いのは、離婚の動機、つまり離婚理由の第一位は夫も妻も
性格が合わないこと です。
夫の6割、妻の4割強とダントツです。
性格が合わない、ってどんな理由にも使えますよね。
さらに夫婦以外からしたら
「性格が合う合わないなんて付き合っている時から知ってたんじゃないの?」
と素直に疑問に思ってしまいますよね。
結婚してからのいわゆる「性格の不一致」ですが、その理由の一つに「浮気」が隠されていることがあります。
さらに、その浮気原因の一つがセックスレスなんていう場合もあります。
そうなると、「性格の不一致」って夫婦の価値観の違いだ!と言いきれるのかどうか。あやしいところです…
ここでは、性格の不一致という離婚の理由第一位の詳細について、本当はどういう理由があるのかについて紹介します。
夫側 |
妻側 |
|
---|---|---|
1位 |
性格が合わない | 性格が合わない |
2位 |
異性関係 | 暴力をふるう |
3位 |
家族・親族との折り合いが悪い | 生活費を渡さない |
4位 |
精神的に虐待する | 精神的に虐待する |
5位 |
異常性格 | 異性関係 |
6位 |
性的不調和 | 浪費する |
7位 |
浪費する | 家庭を捨てて省みない |
8位 |
暴力をふるう | 異常性格 |
9位 |
同居に応じない | 家族・親族との折り合いが悪い |
10位 |
家庭を捨てて省みない | 性的不調和 |
3つまで複数回答 出典「司法統計」
これはあくまでも裁判所が公表している「司法統計」なので、家庭裁判所に離婚の申し立てをした人のデータです。
とはいっても、ある程度は離婚理由の傾向がつかめますね。
妻側の理由は、
と続いています。
夫側の理由はさらに
と続きますね。
傾向としては、夫側は家族・親族との関係の理由が多い一方で、妻側は理想と現実の違いの理由が多いですね。
女性が離婚を考えるときは、結婚生活にあった夢と希望が、自分が思い描いていたのと違う!と離婚するケースが多いようです。
やっぱりだな、と思うのが、離婚する理由でダントツに多い「性格が合わない」っていうものですね。
もともと育った環境も性格も違う二人が夫婦として共同生活するんだし、ぴったり合うということがないのは当たり前です。
夫婦間や子供たちとのコミュニケーションがうまく取れないことなんかも、離婚を考える原因になっているんですね。
性格が合わないとか、離婚するときには、離婚理由って必要になるんですか?
協議離婚では離婚届をだすのに、理由はいらないですよ。
だから、この「性格が合わない」という理由は離婚を話し合いで決めるいわゆる協議離婚ではOKです。
しかし、裁判になったときには、この理由では離婚できないんです。
離婚が裁判にまでなってしまうと「離婚することができる」として認められている法律上定められているたった5つの項目に限られてしまうんですね。
その離婚理由がないと、仲が悪くても離婚できないこともあるんです。
よくミュージシャンや芸人で、ブレイクしたとたんに今まで苦労をかけた恋人や奥さんを捨てて、新しい女に乗り換えるっていう話し、聞いたことがありますよね。
確かに元カノは被害者でかわいそうではあります。
ある芸能レポーターが言うには
「突然売れたりするでしょ。そうすると忙しくなって周りがガガーって変わり、待っている彼女は適応できなくなって、結局は別れちゃうんだよね」
これは元カノが素人の場合に多いケースだそうです。
タレント同士は(同業者なら許すが、ファンには手をつけるな、という事務所もあるらしい)おおっぴらにつきあえないから、すぐに同棲する、と聞きますが、破局も早いとか。
男と女は共通点で結ばれ、結婚し、違和感が生じてくると、離婚する。
人はそのときの環境に左右される社会的な生き物なのかもしれませんね。
夫婦の性格の違いから、ケンカになって離婚するっていうパターンも多いですよね。
ほとんどの場合、相手を非難する気持ちばかりが強くてけんかが絶えなくなっちゃうんだけど、冷静に考えてみたら自分の発言が原因だった・・・・・な~んていうこともあります。
それがわかるのは、結局は離婚した後だったりもするんですが・・・
恋人同士だったときは気がついたことも、結婚生活になったらわからなくなってしまっていたりしますよね。
実は、自分で気がついていない場合もある、ということなんですね。
自分の結婚相手に望む価値観やこだわりが強くなると、相手の価値観を受け入れられなくなってしまいますからね。
愚痴や泣き言、悪口文句ばっかり言って、「わかってくれない」と不満をばかり言っている。
そんな状態だと、周囲や相手を否定してばかりで「気むずかしい人」と思われてしまうことがあります。
離婚したい、って思うと相手のいいところって見えなくなっちゃいますからね。
直してもらいたいところばっかり目について、期待が裏切られて、ストレスを感じたり…
離婚の原因理由が「性格の不一致」の割合があんがいと多いことから、相手もそれほど悪質ではないような理由も多いんです。
この背景としては、女性の社会進出によって経済的に自立できる方が多くなったこともあります。
また、現在では夫婦3組に1組が離婚します。
昔ほど離婚に対してのマイナスイメージはなく、離婚という決断をしやすくなっているという離婚に対する価値観の変化もありますね。
ありがちなことでも、それを「許せる」人と「我慢できない」人がいるんですよね。
価値観は人それぞれで、夫婦でもそれぞれ違うんですよね。
性格の不一致というのは、一緒にいることができなくなった後付けの理由なのかもしれませんね。
もし、自分が浮気や不倫をしていて相手を知られずに、離婚できるとしたら…
離婚を言い出すときに、「性格の不一致」という理由を伝えるのが最も効率的ですよね。
離婚を言われた方にしてみれば、ちぐはぐな言われ方だし、
言った方も、浮気という本当の理由を伝えなくてもいい。
もちろん、性格の不一致という理由に浮気を隠してます、なんていう統計データはありません。
あるはずがないです(笑)
でも、実際のところ性格の不一致を理由に離婚して、後からニヤニヤしてホッとしている離婚した方はいるんです。
いつのまにか外れてしまったパズルのピースのように、おたがいの性格の「不一致」が大きくなると、離婚を考えますよね。
結婚当初は、どんな夫婦も
「ずっと仲良しでいようね。」
「最期まで添い遂げよう。」
という愛情あふれる気持ちでいっぱいだった頃があります。
でも、数年もすれば、仲良し夫婦とそうでない夫婦とに分かれてしまいますよね。
いつの間にか、グチや不満、不安が頭の中でいっぱいになる結婚生活になってしまっていたりします。
昔、昭和とか平成の前半は、専業主婦の方が多く、女性が離婚を決断するのは勇気と覚悟が必要でした。
しかし、令和の時代は、女性でも働きやすくなり収入を得ることができるようになってますよね。
夫婦生活もいろいろな価値観がありますが、根本的に性格が不一致だと感じたら毎日がストレスになってしまいます。
そんな、ストレスを感じて生活するよりも、離婚して自立したいと考える女性が増えたから昭和の時代よりも離婚のイメージが暗くジメジメしていない、というのもあるのかもしれません。
夫婦二人で話をすることがなく、仮面夫婦状態でいるなら、「価値観が違う」とか「性格があわない」と片付けて、話し合いすらできなくなってしまいますよね。
『価値観が違う』
この言葉は、思考停止ワードです。
夫婦の価値観の違いを、話し合いの中で見つけることができれば、お互いに尊重して生活できるし、とてもいい人生にもなります。
離婚理由ランキングにあるから、という理由で離婚を決断するようなことはないでしょう。
離婚したい!でも修復の可能性もあるかな、と思っているなら考え方を変えることで夫婦仲が改善するかもしれません。
→夫婦関係修復、改善に役立つコミュニケーション術
そう感じることもあります。
結婚するまで交際中ラブラブだった時に「合わないかも?」と感じていても目をつむっていたのに、結婚した後に目が明いてしまったのかもしれませんね。
そんな「現実」を感じながら離婚に向けて行動を起こして、離婚を言い出した後は、ほとんどの場合夫婦二人が冷静に話し合うことが難しくなります。
特に、離婚後の財産のことについては話し合えないとこじれることも多いです。離婚を話し合う前に家の財産チェックをしておいた方がいいです。
離婚したいと思ったら、ある程度、家にある財産を把握していると、心の余裕を持つことができます。
大まかでいいのでまずは、この家にどれくらいの夫婦での財産があるのかを把握することです。
電化製品など細かいものは後回しです。
その際には、現在の自宅の価値はあらかじめ計算しておくと、有利に離婚条件を展開できる可能性があります。
「性格」が「一致」することがないとすれば、すべて「不一致」ということになってしまいますよね。
夫婦ともに離婚理由で最も多い「性格の不一致」。
これにはさまざまな要因があって、細かい所だと食べ物の味覚が違う、生活習慣の違いがズレてる、金銭感覚が違う…
というのも「性格の不一致」に含まれるかもしれません。
結局のところ、性格の不一致はなんでもありということなんですね。
「結婚生活でにコイツはいらない!」
そう決断するまでに至った理由を一言で表現するために「性格の不一致」といっているのかもしれません。
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