オープン婚は結婚してても自由恋愛できるってこと?
お互いに相手の不倫OKな夫婦生活は続かない
オープン婚とは、法律上の定義とかはないのですが、夫婦でお互いに相手の不倫を認める、という婚姻形態のこととして通用しています。
夫婦であらかじめ婚外恋愛を認めているってことですよね。
不倫といえば、法律上「不貞」という考え方が定着しています。
そこには、不倫→精神的苦痛→慰謝料というお金にまつわるいざこざも生じるわけです。
ところが、オープン婚となると不倫しても、「相手の不倫をお互いに認める」ということなので、お互いに精神的苦痛はないことになります。前提がくずれてしまっているんす。
だから、オープン婚OKな夫婦は、不倫したとしても一切お金にまつわるいざこざが生じない夫婦生活、ってことになるんですね。
おおよそ通常の判断能力を持つ人の理解を超えている考え方ですが、どこかしら”うらやましさ”を感じたりする人もいるんじゃないでしょうか。
でも、よほどの心の持ち主でない限り、そんな自由な恋愛のままのオープン婚という婚姻生活は、それほど長くは続かない理由があるんです。
オープン婚は経済的に余裕がある夫婦という前提
オープン婚という婚姻形態をとっている夫婦は、まず経済的に不自由していない特徴があります。
お金、がポイントなんですね。
そもそも不倫の代償となるのが、慰謝料です。
慰謝料といえば、たいていの人は自分にとっては高額な金額をイメージしますよね。
不倫する
↓
見つかったら代償は大きい
↓
経済的な制裁(高い慰謝料)
↓
離婚
この離婚へのルートが浮かんで、たいていの人はどこかしらで自制心が働くものです。
夫か妻のどちらかが、浮気や不倫を感じて『離婚したい』と思ったときには、慰謝料を多くするために「証拠集め」から作戦を練るものです。
ところが、お金にも余裕があるということは、経済的な制裁では自制心の歯止めがない、ってことなんですね。
夫も妻もお金があるがゆえに、離婚して経済的に困る、という考えもないわけです。
「慰謝料、300万? 来週でいい?」
そんなレベルだと、お金で歯止めは効かないですよね。
だから、経済的に余裕がある夫婦だからこそ、オープン婚で浮気も不倫OKっていうことができるんです。
恋愛にある「愛情」と「独占欲」という感覚がない
愛情のある恋人同士や男女の付き合いをしていると、嫉妬やら感情のもつれというものがありますよね。
その根底には「相手を独占したい」という気持ちが少なからずあるものです。
夫婦であれば、潜在的にも少なからず
「夫は自分のもの」
「妻は自分のもの」
という独占欲があるはずですよね。
あまりにも独占欲が強過ぎて依存しあっているのも問題ですが、独占欲があるからこそ、浮気や不倫をすると、罪悪感が出てくるんです。
だから、結婚生活を続けていれば、多少なりとも、独占欲と愛情の間で葛藤があるものですよね。
結婚後に、ときめくような人に出会っても、その罪悪感が自制する歯止めになったりするわけです。
特に、既婚女性が浮気や不倫をしても離婚の決断に至らないのは、メンタル面が大きかったりするからです。
→既婚女性が本気の恋愛と思って不倫しても離婚の決断ができない心の中とは?
不倫なんかされたら気持ちが不安定になってしまうのは、夫婦という独占関係があるからこそです。
夫婦関係がラブラブでなくても、
夫や妻が「もしかして浮気しているんじゃないか?」
って思うと、自分の中でモヤモヤ感じる時もありますからね。
夫婦である限り、自分の中でこの独占欲との戦いがなくなるのが『離婚』ともいえますからね。
お互いに愛した分だけ別れる時には、大きなダメージになるわけです。
でも逆に、結婚するときから、
「結婚しても堂々と不倫する!」
と思っていた人は、まずいないわけです。
(有名人の中では芸能ネタで宣言している人はいますけどね。)
となると、オープン婚って夫婦でお互いが自由に、誰とでも体の関係まで含む恋愛をしていい、ってことなので、夫婦の間で独占関係が成り立たないわけです。
夫婦間での恋愛感情もないってことになるんですよね。
夫婦での愛が深いと、離婚した時には精神的なダメージが大きくなるから、自己防衛として『独占欲が生じるほどにパートナーを愛さない』という手段がオープン婚の状態です。
傷付かない程度の恋愛をしているようなものです。
確かに、夫婦だからって「独占したい」っていう気持ちは、恋愛関係では未成熟なもの、と言われればそうかもしれません。
でも、結婚して法律上だけ夫婦であるだけで、そこに「愛情」というものがなくて、家庭を築くことってむずかしいですよね。
100歩譲っても、夫婦だけの問題ならオープン婚でもかまわないんでしょうが、夫婦に子供がいた場合に、子供の気持ちとしてはどうなの?って思いますよね。
オープン婚の家庭内では
- 殺伐とした、仮面夫婦の家庭
- 愛情がない家庭
- 子どもに夫婦の愛というものを教えられない家庭
こんな雰囲気になっていることが容易に想像できますよね。
もしかしたら、オープン婚でない家庭も、同じように失望や殺伐とした環境にあるかもしれません。
そこまでして、法律上、婚姻関係をつづけて家庭という体裁を整えることが、かえって子どものためにならないです。
オープン婚をしている夫婦に未成年の子どもがいたら、離婚してもどちらも親権をとりたがらないことになりますよね。
オープン婚を続けていくとどうなるか
オープン婚だと、独占欲も嫉妬心も生じないから気楽な恋愛ってことになるんですね。
そもそも不倫や浮気が悪いことだという意識が薄いんです。
日本には戦前、不倫が罪になる「姦通罪」という法律があって、特に女性が不倫すると懲役刑にもなっていました。
それが、今の時代は、不倫がテーマになったドラマがヒットするくらいです。
SNSなどでも「既婚者同士の婚外恋愛の相手」をカンタンに探すこともできます。
「不倫=罪」「不倫=悪い」という意識がないので、夫婦以外の異性と体の関係があってもいいんじゃないの的なノリの延長がオープン婚なんですね。
例えば、妻がオープン婚をやめたい、と夫に相談したら返ってくる返事は、
「もう自由恋愛にしようよ。新しく好きな人ができたら、その人と再婚しなよ。
それまではここにいればいいじゃん。そのかわり、俺も他の女性と恋愛するから」
と。
やっぱり、心のどこかで『これ違うんじゃない感』がずっとあったりします。
その気持ちを割りきれるくらいだったら「結婚生活ってなんなんだろう」って結論になって、終わってしまうわけです。
というよりも、「最初から夫婦としての愛情なんかなかったんだ」という虚しさに包まれるわけです。
今、夫婦という形をとっているけど、単に傷つかない程度の相手を選んで結婚したにすぎないんです。
結婚生活の根底にある”独占欲”と”愛情”の二つセットがあって夫婦として成立するものです。
独占欲がないオープン婚ってことは、愛情がない→離婚にまっしぐら、と宣言しているようなものなんですね。
それが、仮に、オープン婚をしていたとしても、長く続くことはない理由です。
婚外恋愛のフェードアウトを繰り返していくわけですが、満足感を得られなくなったパートナーの方から、法律上も離婚という白黒をつける時がくるんです。
不倫自体がいろいろなトラブルの元になる上に、ほとんどのケースでは女性の方が傷付く結末を迎えます。
オープン婚という自由な恋愛では余裕があったかもしれないのですが、いざ財産や金銭の清算となると乱れてしまうかもしれません。
「オープン婚ではないけど、ウチも似たような環境かも」
そんな疑問を持ち、離婚したいと思ったら、ある程度、家にある財産を把握していると、心の余裕を持つことができます。
離婚の時ほどお金でもめることはありません。
大まかでいいのでまずは、この家にどれくらいの夫婦での財産があるのかを把握しておくことです。
電化製品など細かいものは後回しです。
その際には、現在の自宅の価値と住宅ローンの残高はあらかじめ計算しておくと、有利に離婚条件を展開できる可能性があります。
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