弁護士は不動産売却ができない
弁護士に任意売却を相談しても紹介されるだけ
お金や法律で困ったことがあれば、弁護士に相談することをイメージしてしまいますよね。
任意売却というと住宅ローンの滞納などお金と法律がらみの相談じゃないの?って思えます。
離婚するときもこじれて離婚訴訟になったら、弁護士に相談して依頼しますしね。
でも、任意売却となると話しは別です。
そもそも弁護士には宅建業の免許がないので、不動産を売却できないんです。
任意売却の相談をどこに相談すべきか迷ったら、弁護士ではなく専門業者に依頼した方が、住宅ローンも処理できて費用も安くなる理由を紹介します。
任意売却とは「売る」こと
離婚する時に自宅をどうするか?
住宅ローンを組んで購入したけど、支払うことができなくて、滞納までしている時には、”任意売却”が一番ベストな方法です。
そこで、任意売却を考えている場合に、どこに相談すべきかという悩みがあります。
住宅ローンの問題で、債務者としてお金払えないし、連帯債務者とか複雑そう。
売却となると登記なども問題になりそう。
離婚前から裁判までかかりそうな感じだから、弁護士に相談した方がいいのかな?
確かに、お金と法律の問題を一気に解決してくれそうなのが、弁護士ですよね。
でも、弁護士が不動産を売ることはできないんですね。
宅建業の免許がないからです。
だから、弁護士に任意売却を依頼するとメリットがありそうな気がしますよね。
弁護士費用も離婚の事件と合算して割り引いてもらえそうだとか期待しちゃいますしね。
不動産も売却できたら、って思うと所有権移転登記や抵当権抹消登記も絡んできそうですよね。
でも、司法書士や弁護士へ任意売却を依頼したからといって、弁護士の報酬がディスカウントされることはありません。
そもそも、任意売却を行うには宅建業免許が必要なんです。
任意売却は、都道府県公認の宅建免許を持っている不動産会社が行います。
家を売るのが不動産屋さんの仕事だからですか?
そうなんです。
不動産の物件の売却は、都道府県知事から免許を取得した不動産会社が行うんです。
弁護士や司法書士などの法律家は、行いません。
だから、弁護士に任意売却はできないんですね。
でも、普段から任意売却をしていない弁護士や司法書士に相談したら、どうなるか予想がつきますよね。
相談料だけ取られて、知り合いの業者を紹介されるだけのことです。
任意売却を弁護士に相談するとどうなる?
弁護士に任意売却の相談をすれば、良心的な弁護士であれば、相談料を取った上で業者を紹介します。
相談料を取る時点で良心的とはいえなくもないですが、ほとんどの弁護士は間違いなく自己破産を勧めてきます。
その自己破産は、数十万の弁護士報酬がかかります。
おわかりのように、その方が弁護士的にも報酬が多いから、という理由もあります。
もちろん、自己破産自体は、悪いことではありません。
住宅ローンを滞納して任意売却を考えている人は、それなりにマイナスの負債を多く抱えている可能性もあります。
任意売却の相談に行って、自己破産の手続きになるなら任意売却の相談は、直接に専門業者に行った方がいいですね。
住宅ローンの滞納があって、任意売却を検討しているなら、相談するのは業者の方です。
弁護士に相談をして、自己破産をした方がいいと思われるのは、以前から消費者金融等から多数の借入れをしてきた人ですね。
民事係争事件や離婚事件などではないので、わざわざ高い費用を支払ってまで任意売却の相談を弁護士に依頼する必要はありません。司法書士も同じです。
現在の不動産価格をチェックする
そもそも任意売却は、住宅ローンが支払えないから行う手続きです。
不動産は、購入した時よりも価値が下がることもあれば、上がることもあります。
もし、住宅ローンを設定した自宅を売却して、住宅ローンよりも価格が上回っていれば、任意売却の必要がなくなる可能性もあります。
売却したらどれくらいの価格になるかを出して、住宅ローンを売却価格から差し引いて残額が残っていればいいんですね。
最近では不動産の売却見積もりをインターネットでカンタンに不動産価格を出してもらうこともできます。
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任意売却の専門業者に相談した方がいい理由
現在の自宅の不動産価格から住宅ローンを差し引いて、マイナスが出ていたら、任意売却の手続きの相談をすることになります。
離婚の時には弁護士や司法書士と対面する場面もあるかもしれません。
でも、任意売却は弁護士や司法書士が行うものではありません。
「任意売却」は債権者も債務者も合意しての『売買』です。
その売買で、たまたま住宅ローンの滞納があったために、売却する時に銀行の了解などを得る必要があるだけのことです。
任意売却の相談は、直接、専門業者にしましょう。
不動産売買の取引なので、任意売却を中心に専門的に扱うことができる、実績のある業者に依頼するのが一番です。
注意するのは、同じ不動産業者でも、近所の不動産屋さんが「うちでやったことあるよ」程度では、銀行等の債権者の交渉がうまくいかないこともあり、結果として競売になるケースも多々あります。
任意売却を業者に依頼しても、通常は売主側に費用がかかることはありません。
配分として銀行などの債権者が売却代金の中から支払うことになります。
任意売却は弁護士ではなく業者に依頼した方が費用が安い理由は、相談をしても業者を紹介されるだけで、相談した趣旨もずれるし、高額な報酬を取られて費用がかかるだけだからです。
任意売却を弁護士に相談して自己破産を勧められた時
弁護士に任意売却を依頼すると、自己破産に誘導するために「任意売却はやってはダメ!自己破産が一番」と説明を受けることがあります。
その理由はおおよそ主に4つに集約されます。
- 任意売却は自己破産で解決可能
- 任意売却では数百万する手数料をとられる
- 任意売却で売っても借金は残る
- そもそも任意売却は弁護士法違反だ
離婚相談をしている弁護士などが自己破産に誘導する時に、任意売却についてこの4点のいずれかを指摘したら、任意売却の相談自体をやめたほうがいいです。
そもそも、自己破産したら必ず任意売却になるという保証自体がありません。
任意売却では仲介手数料は通常、銀行などの債権者が負担するので、手数料の話はそもそもありません。
借金が残るなら、誰も任意売却手続きはしませんよね。
任意売却は不動産物件の売却です。弁護士法に違反する法的紛争事件の法律事務をしているわけではないんです。
任意売却から自己破産の話を勧められてたら、一度は「おや?」と思ってくださいね。
離婚について強い弁護士さんは、離婚の法律のプロかもしれませんが、「任意売却」ということになったら、任意売却相談からできる専門業者にまかせましょう。