離婚を決意するまでには時間がかかるのが普通ですよね。
ただ少しの時間、相手方と距離を置きたいと考える方も多いです。
そういったときには、当分の間、別居する、という選択肢もあります。
別居をすると、その先は、「離婚する」か「離婚しない」の結末になるので、注意しておくポイントがあります。
ここでは、相手との距離を置きたいと考えたときに別居する選択をした場合の注意点を紹介します。
結婚に婚姻届を出さない夫婦の事実婚があることを思えば、離婚も夫婦のどちらかが家を出て実家に帰ったり、別の住居に移ったりすれば事実上の離婚ともいえます。
法律上の離婚にこだわることがないとしたら、離婚での争いに疲れることもなく夫婦の共同生活に終止符を打つことができます。
最近では、有名人でも「卒婚」と称して、離婚はしないけど別居している、と宣言している人もいますよね。
結婚して何十年かたった夫婦が、「卒婚」って言っていることが多いですよね。
だいたい40代から60代の夫婦が「卒婚」を選択していますね。
「お互いの時間を大切にしたい」という理由で、別々に暮らすケースも多いです。
自分が精神的にも楽になることなら、「夫婦だから同居」にこだわる考え方を変えたほうがいいのかもしれません。
別居も離婚も楽になれるためという結論は同じです。
もし、離婚のトラブルで疲れたら、法律にとらわれない事実上の離婚があることも忘れないでくださいね。
理由があるなら、別居をしてはいけない法律はないですから。
離婚したいと思っているけど、その前に別居してみようかな、と思っているんです。
当たり前に思われている、夫婦で生活する、というのは、法律上も「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」と規定されているんです。
ぇっ!じゃぁ別居は法律違反ですか?
民法上の条文では夫婦が同居の義務が決まっていても、強制をしているわけではありません。
夫婦といっても、環境はそれぞれちがうわけです。
状況によっては別居せざるを得ない場合もありますし、別居した方がいい場合もあります。
たとえば、配偶者による暴力があるようなケースでは緊急避難的に別居せざるを得ないですし、夫婦間の感情的対立が激しいときには冷却期間をおくために別居した方がいいこともあります。
また、相手がなかなか離婚に応じてくれないような場合には、とりあえず別居してみるのも一つの方法です。
すでに「離婚したい」という気持ちがあると、別居するだけで離婚した感じになっちゃいそうですよね。
気持ちが離れ始めた夫婦が別居生活をすると、ますます気持ちが離れて、離婚後の生活にも現実味がまして一気に離婚へと進んでいくことが多いです。
そして、別居も長い期間が続くと結婚していることも忘れてしまいます。
子どもがいても気持ちの上では、結婚していることを忘れてしまうこともあるんですね。
あまりに別居期間が長期にわたると、夫婦の絆も薄れていき、新たに異性関係が起きたりするなど離婚に拍車をかけることになりがちです。
別居にいたってしまった夫婦関係は、何かのきっかけや事情はあるはずです。
夫婦の一方が家から出て行く、というのは夫婦にとってピンチであることには変わりありません。
その原因とかきっかけはさまざまです
と深刻レベルもバラバラです。
たいていは、それまでうまくいっていた夫婦が別居するのには何らかのキッカケや事情があるはずです。
別居を宣言する側の気持ちを考えてみると
要するに一緒にいるのが苦痛になったということに尽きると思います。
ただ、そうやって別居という形を一度でもとってしまうと、離婚になってしまうというケースは実に多いです。
別居が夫婦関係のピンチから出ているなら、離婚につながりやすいのはイメージしやすいですよね。
ただ、別居期間が長ければ長いほど離婚になってしまう可能性があるか、というとそうでもないんです。
長期間の別居があるということは、裏を返せば、
からなのです。
離婚状態にあるのに、離婚させたくないと考えているなら、本当につらいですよね。
最近の離婚裁判での傾向は、仲の悪い夫婦の状態を継続させるより、新しい道を求めている方に有利に展開するようにできています。
憎しみは憎しみしか産みません。
執着なんかしないで、いつでもリセットかけるほうが価値があります。
今は憎しみしか残っていないのかもしれないですけど、離婚訴訟で長期間あれこれするより、将来についてたくさんの夢や希望をもってくださいね。
離婚をする前に別居をするなら、相手の暴力が原因じゃなかったら、相手に何も言わずに一方的に家を出て行くことは避けましょう!
明確な離婚原因がなければ民法上の「夫婦の同居義務」に違反する、として、出て行った側が「悪意の遺棄」とみなされてしまうこともあります。
別居となると、二重生活になるので生活費が2倍近く必要になることも忘れないでくださいね。
離婚したいと思いつつ、離婚を言い出した後は、夫婦二人が冷静に話し合うことが難しくなります。
別居の段階になる前には、実際には住んでいる家にある財産の把握しておいたほうがいいです。
実際に離婚する段階になって、財産分与などで分配する際にうやむやになったり、夫婦の財産が隠されたりするかもしれないからです
大まかでいいのでまずは、この家にどれくらいの夫婦での財産があるのかを把握することです。
電化製品など細かいものは後回しです。
その際には、現在のご自宅の価値はあらかじめ計算しておくと、有利に離婚条件を展開できる可能性があります。
離婚の前に別居をすると、話し合いの機会が減るかなくなってしまいがちです。
時間が経つにつれて、やっぱり離婚、という結論になったときに話し合いができな場合は、離婚調停という場合もよくあるケースなんですね。
ただ、離婚調停のときに裁判管轄の問題で困ることがあります。
どこの裁判所で調停をするか、ということですね。
家庭裁判所で調停をすると、相手方の住所地の管轄の裁判所になります。
だから、別居して実家に帰ったりしていると、調停や裁判のたびに長距離移動を余儀なくされるなど、思わぬ障害となることがあります。
別居は事実上の離婚になりがち
離婚したいと思ったときに、感情的にならずに冷静になるために別居を選択することは、お互いを見つめなおすいい機会です。
別居を試みると、その間に夫婦の必要性に気づくことがありますしね。
その別居が長期間になってしまうと、事実上は離婚に近い状態になってしまいがちなんですね。
実際に、別居をする、と決めたらならば、いきなり家を飛び出すのだけはやめましょう。
離婚するわけではなくても財産分与関係はざっくりと把握しておいた方がいいです。
いざ離婚となると、おたがいにここぞとばかり権利を主張してくるからですね。
「離婚」を言い出す前にする『離婚』を考えたときすべき準備とは