「離婚してほしい」と自分が思ってもいないタイミングで言われたら、誰だって離婚を受け入れられないものですよね。
夫が妻に離婚を切り出すのは「浮気」「不倫」が理由に隠されている、と言われることがあります。
たとえば浮気相手と一緒になるための離婚を考えている夫が、実際に離婚して夫婦生活を壊す男性は極めて少数です。
夫が「離婚したい」理由が浮気以外だと、妻にとって想像がつかないことも多いです。
その場合は、かなり離婚の意思が固く、妻の方はたいてい離婚を受け入れられない状態になって、”無気力”になってしまうことが大半なんですね。
そんな、離婚を受け入れられない”無気力”な状態より”怒り”があれば前向きになれるんです。
離婚を受け入れられない時”怒り”が生じた方が前向きな人生を歩いていける理由とその方法を紹介します。
結婚して15年になるんですが、1ヶ月ほど前に、夫が離婚したいと言い出したんです。
「ずっと前から離婚したいと考えていた。もうこれ以上我慢してもしかたがない」と言ったんです。
旦那さんは、ずっと前から結婚生活が”不幸”だと考えていたってことなんですね。
たしかに今まで完璧な夫婦だとは思っていなかったですけど、夫が離婚したいと思うくらい不幸だったなんて全く気が付きませんでした。
それで、旦那さんは離婚を言い出した後に、何か変わった様子はあったの?
夫は、その週のうちに家を出て行きました。
なんとか考え直してもらおうとしたのですが、夫は固く決意してから「離婚したい」と言い出したようで、もう戻ってくるとは思えないんです。
それで無気力になってしまったんですね。
それは、夫が出て行ったことばかりではなくて、離婚を受け入れられない自分がネガティブに考えているから、現実に向き合えないからなんですよ。
男性である夫の方が、「離婚したい」と突然言い出したときには、浮気や不倫を疑う、といわれることがあります。
離婚理由の1位の「性格の不一致」にはそういった理由が隠されている事もあるからです。
でも、女性の直感としても、夫の行動からしても、浮気や不倫はありえない場合があります。
そんなときに、今にも ”もう離婚しそう” という場面に当たってしまうと、「これから自分の人生を生きていかなければ」と思う一方で、
あまりにもたくさんのことが夫婦で結びついていることに気がつきます。
共通の友人に会うのもなんとなく嫌だし、
好きな食事も食べられず、
面白くないテレビを見ていても、前には一緒に楽しんだのに、
とつらくなったりもしますよね。
そう考えると、どうやって生きていけばいいのか、途方に暮れてしまいます。
無気力で投げやりな気持ち になっている思考は、明らかにネガティブな思考ですが、気持ちをはっきりさせるためには、最初はこれはこれで全くかまわないんです。
離婚を受け入れられない時にすることは、自分が無気力だ、と認識することからでいいんです。
離婚を受け入れられず、自分の無力感を認識したら不思議なことに、だんだんと少し前向きな気持ちになってきます。
自分が”無気力”状態を認識すれば、気持ちの変化が生じてくるからです。
「人生の大きな部分を夫との人間関係に捧げてきたのに・・・」
↓
「一生添い遂げる約束をしたとばかり思っていた」
↓
「夫がこんな風になるとは夢にも思わなかった」
↓
「こんな目にあうなんておかしい」
こう考え始めたら、ある意味では立ち向かう気力を奮い起こして、少し前向きな気持ちになってきます。
離婚を受け入れられない時”怒り”が生じた方が前向きな人生を歩いていけるのは、これが理由です。
”怒り”や”復讐心”などがあるように思えても、これで気持ちが楽になることができればいいんです。
無力感で打ちひしがれている状態に比べたら、”怒り”や”復讐心”の方が前進しているんですね。
ただ、欲求不満という感情に比べると、”怒り”の感情は、あまりいいものではないです。
夫が家を出ていくとき、出ていくのは一人の人間に過ぎない、ということを理解することです。
自分が考えていることが終わりなわけでもないし、人生の終わりでもないんです。
離婚も一つの経験にすぎないので、その経験を通じて、何を望んで、何を望まないかが明確になるんです。
言い換えれば、これからはなりたい自分になれるし、したいことができるし、欲しいものを手に入れることもできるんです。
それなら、夫が戻ってきてまた一緒に生活できるんですか?
夫に戻ってきて欲しいと思う気持ちがあるんです。
確かに、関係が戻ることもあるかもしれません。
でも、今の自分自身にとって夫がどれほど大切に思っても、夫個人に自分を依存させてしまうと暗い気持ちに逆戻りしてしまいます。
夫婦関係の失敗の大半は、どちらか(または両方)が自分の幸福を相手の責任にしていることから起きるんですね。
結婚の時に定番の言葉で、ほとんどの人はパートナーに
「あなたが○○をしてくれれば、私は幸せです。
いつも私を幸せにしてくれることを期待している」
ような発言を多かれ少なかれします。
結婚式でも
「君を幸せにするよ」
「幸せになります」
というやりとりがありますよね。
一見、幸せの真っ只中にいるような時の発言に、すでに夫婦がすれ違って不幸になっていく要素が含まれているんです。
それは、妻の幸せが、夫の行動に依存している要素です。
自分の幸福が、夫婦のどちらかの行動に左右されると信じていた、らきっととてもツラい思いをするんです。
なぜなら、自分自身しか「本当の自分」を知らないし、明るく前向きな気持ちで幸せになるのは、自分でしかできないからです。
自分以外の行動によって幸福になりたいというのは、文字通り不可能なことを要求しているんですね。
だから、夫が妻を幸福にするのは自分の責任だ、と信じていれば、”自由がない”と感じて、窒息しそうな気分になってしまいます。
もっと自由に呼吸できる場所を探して出て行ってしまいまうんですね。
離婚を受け入れれられない無気力から”怒り”に変って、”怒り”から、さらに明るい気持ちになっていくときの心の変化としては、
「一緒にいたくないという人にしがみつく気は無い」
↓
「私と離婚した事はあの人はいつか後悔するから」
↓
「人生は短いのに、あんな人のために無駄にするのはもったいない」
↓
「ある意味では全てが終わってせいせいしている」
↓
「全てが明るみになって、今は不思議にホッとした気分になっている」
↓
「今、全てを整理して理解する必要はない」
こう考えはじめると、起こったことについてはもう、一種のあきらめに達して、現実を受け入れることができているんです。
ホッとして楽な気持ちになったことに目を向けているんですね。
もう、離婚を受け入れられなかった自分にあった「追い詰められた」気持ちが薄らいだことに気がつくはずです。
楽な気持ちになると、少しずつ希望が芽生えてきます。
一度は前向きに楽になった気持ちがあれば、ここからあとは、本当に楽に流れに乗っていくことができます。
希望を取り戻すことができれば、あとは「本当の自分」がどんどん引っ張り出してくれます。
あとは、少しだけ気持ちを前向きに明るくしていればいいんです。
もし、離婚で子供がいて「子供のために離婚しない」と考えていたら、元気がないお母さんを子供は小さいながらも分かるものです。
こどものために良かれと思って離婚しないことがかえって子供のためにはなりません。問題が長引けば子供が不安定になってしまいます。
【関連記事】子どものために離婚しない?夫婦仲が悪い家庭の子供の心は不安定
離婚しても、特にお金に関しての条件をしっかり決めさえすれば、離婚後でも生活に困る事はほとんどなくなります。
もう離婚も視野に入れているくらいなら、ある程度、家にある財産を把握していると、心の余裕を持つことができます。
もしご自宅などの不動産を所有しているのなら、売却したらどれくらいの価格になるかを出して検討しておきましょう。
現在のご自宅の価値と住宅ローンの残高はあらかじめ計算しておくと、有利に離婚条件を展開できる可能性があります。
自宅が財産になるかをチェックする方法は、住宅ローンと自宅の価値を比較するだけです。
→住宅ローンがあるときに財産があるかのチェック方法
離婚することになって途方に暮れています
離婚のような人生に影響する大きな変化を経験していると、一旦はネガティブな感情を振り捨ててもまた流れに逆らう考えに戻ってしまうこともあります。
友人や家族に今の状況を説明しているうちに、”怒り”が出たり、ウツっぽくモンモンとした気分に落ち込むこともあるかもしれません。
でも、もっと前向きで明るい気持ちになろうとした経験があれば、また人生が上向いてくることがわかります。
その気持ちに自信がついて、言い訳いっぱいの身の上話をする必要も無くなって、自分が望んでいる人生に進んでいくことができますよ。
最初は離婚を受け入れられないとしても、無気力よりは怒りの方が前向きになっていけます。