お金の準備がないと定年退職後に離婚はできない
もともと亭主関白の夫
仕事があるうちは、夫が家にいるときだけ、とガマンできても、定年退職して一日中家にいるようになると、ますます威張りだします。
それもゴロゴロして気に入らないと怒鳴り散らして...
さらに自宅にいるのに会社にいると思っているのか、命令ばかり・・・・
現役サラリーマンの時には「家庭は妻にまかせる」と丸投げしていたのに、定年後家庭に居座るようになると、細かいことにまで口を出してくる。
定年退職後に、夫が家で威張りちらすことが離婚したいと思う原因になりますよね。
夫の存在自体を考えるだけでも離婚したいと思いますからね。
団塊世代の退職がここ数年続いていますが、いわゆる熟年離婚も比例して増えているんです。
離婚するのに、協議離婚ではどんな理由でもOKなので、家で威張り散らすことだけを理由に離婚できます。
これが、離婚裁判までいっちゃったときは、離婚の原因になるのかというと、別の理由づけになるんですね。
離婚裁判での離婚の原因の判断基準は、基本的に生活が破綻しているかどうかです。
ここでは、定年退職した夫と妻が離婚を考える道筋を紹介します。
私生活より大切な仕事中心だった夫。
家族が病気になろうが、子供の学校でイベントがあろうが、仕事を優先してしまう夫。
たとえば、仕事をしていたときは終電近くまで残業していて、休みの日は接待ゴルフなどなど・・・・・
たしかに家庭サービスは時間的に少ないかもしれないけど、浮気もせず生活費に不自由させることもなかったとします。
夫が仕事中心だからこそ、妻はのびのびできてたという見方もできますよね。
それに、生活するためには夫と別れることなど考えられなかったり。
その仕事中心以外には落ち度がない場合は、夫婦の協力義務違反と判断されるほどの極端な仕事中心の生活が何年も続いた、ということで逆に離婚の原因にもなっていたかもしれません。
ところが、仕事中心の夫が長年勤続した会社を定年退職してから
ずっと家にいて外出しようとしない。
その方が、問題になることが多いです。
生来の無趣味で、テレビの碁や将棋の番組ばかり見ていて、妻が話しかけてもそれこそ馬の耳に念仏状態。ただ、黙ってぼ~っとテレビを見続けている。
それだけでなくて、3度の食事を妻が作ることも当たり前と思っている。
「ありがとう」さえ言ったことがないし、間違えたとしても謝ることも絶対しない。
そうなると、妻の方はたまりません。
夫の退職前は、朝、会社に夫が行ってしまえばあとはもう自由で勝手気ままにしていてよかったのですから。
が、退職後ときたら家にいる、話しかけても聞いてくれえない、おまけに一日中3食を作らなければならない。
そうなると、うつ病も始まってしまいますよね。
そんなおとなしそうでまじめ一本。そんな夫が家にずっといるとなると。。。。
人はなかなか変わりませんからね。たいていは離婚を考えます。
夫の定年退職で離婚を考える妻の多い相談例
夫は典型的な男尊女卑的なサラリーマンで、給料だけもってくるタイプでした。
若い頃はバブリーで高級マンションに住んでいたこともあります。
高級車を乗り回してゆとりのある生活をしていたのですが、その後、不況でリストラがはじまって、定年まであと1年という時に、真っ先に自分から退職したんです。
今は、私のパート収入に頼っている生活なんですが、もうすぐ60歳になるのを機に できることなら離婚したいと考えています。
住宅ローンが残っているんですが、離婚するとしたら確認しておくことってどんなことがありますか?
定年退職した夫に三行半をする熟年離婚ですね。
熟年離婚ではお金に関することは必ずチェックしておいたほうがいいですよ。
特に自宅にまだ住宅ローンがあって、夫が払っていたのに払えなくなったりする場合が大変です。
最悪の場合は、自宅は競売になってしまったりして住むところもなくなってしまいますからね。
「だからぁ。こうすれば節約できるだろう」
とか、
「なんでおまえはこんなこともできないんだ?」
とか言ってくる夫。
妻だってカチンときますよね。
いままでまるで見向きもしなかった家のことを口うるさく言うだけでなく、命令や指示を出す。
夫は自分は何も動かないから、モラハラ予備軍になってますよ。
無意識に、仕事での部下の対応と同じ要領で言っているんでしょうね。
サラリーマンで管理職の身分で定年になったり、人を“使う”立場にいた人は、その感覚が身についてしまっているんですね。
いまだ男尊女卑感覚の人も多いので、さらに高い目線からものを言われたり。
定年して家にいる夫に一番多い不満は、「一方的に威張り散らされること」なんですね。
離婚件数はここ数年下降気味で推移していますが、夫婦3組に1組が離婚に至ってます。
でも最近は件数が増えているのが熟年離婚です。
それも、夫の定年退職後に離婚する割合が増えているんですね。
厚生労働省の統計(人口動態統計)でも、20年以上連れ添った夫婦が離婚するケースが大幅に増加しています。
定年を迎えるまでに、夫に不貞や仕事放棄があったかどうかなども判断材料になります。
暴力に関しては、頻度が少なかったり医師による治療を必要としなかったりすると、離婚の原因としては弱い、と判断されることもあります。
たとえば、一見して全体的に生気がないし、元気もなさそう、全身の力ががっくりと抜ける。
それが、病気に発展して、唇や手のひら、足の裏のしびれなどを感じて、十二指腸潰瘍になった。
さらに、末梢神経障害、高脂血症という診断がされたりすると、離婚の原因にもなり得ます。
さらに、こういった状況に別居がプラスされると、離婚請求も認められやすくなります。
どうしても、確実に離婚したい、ということであれば、別居なんですね。
別居して、かつ交流がないと、夫婦として回復できないとみなされて、別居に至った理由として、定年生活後の生活の破綻が受け入れやすくなります。
→離婚したい!とりあえず別居!その結末は・・・離婚
妻の離婚したいという気持ちを理解していない夫は、いくら同居して同じ経験をしても、同じ感謝の気持ちを感じることはできないものです。
離婚したいと思ったら、夫の定年退職後からでも、お金の準備だけはしておくことです。
気をつけておきたいのは、離婚したいと思いつつ、離婚を言い出した後は、夫婦二人が冷静に話し合うことが難しくなります。
特に、離婚後の財産のことについては話し合えないとこじれることも多いです。
離婚について話し合う前に家の財産チェックをしておいた方がいいです。
もし自宅などの不動産を所有しているのなら、最終的には財産分与で清算、という方法もあります。
特に、夫が定年退職した後の熟年離婚は収入が減るので、破産の危険性が大です。
だから、離婚の話が出てきたら、自宅などの不動産に関する問題を冷静に把握して、整理することが大切です。
話し合いをする前に、不動産の名義や住宅ローンの契約内容、保証人など、今どうなっているのかをしっかり確認したほうがいいです。
ある程度、家にある財産を把握していると、心の余裕を持つことができます。
その際には、現在の自宅の価値と住宅ローンの残高をあらかじめ計算しておくと、有利に離婚条件を展開できる可能性があります。
ネットでならおよそ60秒で、かんたんに自宅の不動産価格がわかります。
夫の定年退職後の生活は、結婚している夫婦にとって大きなライフステージの変化を意味します。
そして心の準備が重要です。
その心の準備の中に離婚したい気持ちがあるならば、夫の定年退職前にある程度の計画的なお金の準備だけは必要です。
準備が鍵となって、新しい人生のページをめくることができることを応援しています。