弁護士の相談と依頼は進行に合わせて二段階
「相談」は無料で誰でもOK
「依頼」はこの人!という信頼
離婚したいと思った時に、「どうも法律関係がからみそう」と思ったら、法律の専門家の弁護士に相談したい、と思いますよね。
相談して、どうしても自分だけでパートナーへの対応しても離婚が難しいようだったら、最終的に弁護士に依頼することになるかもしれません。
離婚の手続き自体は、弁護士に依頼しなくてもできるのですが、相談はした方がいいこともあります。
離婚したいと思った時に、弁護士への「依頼」と「相談」の見極めは大事です。
夫婦関係があまりよくなくて、離婚したいと思い始めているんです。
とはいっても、今後、自分でやっていけるのか、とか考えると
一人で考えるよりも、弁護士さんにも 相談 したりして、
法律的にも条件のいいように離婚したいんです。
離婚する際に弁護士にアドバイスをもらったり、依頼する場合は、大きく分けて二つの段階があります。
- 離婚したいと思った最初の段階でただ単に弁護士に相談する段階
- 離婚の手続きが進んで、離婚調停や訴訟にまで進んで弁護士に依頼する段階
たしかに言えるのは、人生の大事な場面で、一人でうじうじと考えているくらいなら、最初の段階で、弁護士に相談する方が展開があります。
最初の弁護士の相談は無料のところが多いですしね。
離婚問題に詳しい弁護士に相談をすることで、問題点を特化するほうが進展があります。
「相談」と「依頼」は全然違う
離婚にあたって、弁護士に助力を頼む場合には、
- 単に相談するだけの場合
- 協議離婚に向けた交渉や調停・訴訟の代理を依頼する場合
の2段階があります。
相談だけの場合
離婚の相談をするだけの場合には、弁護士費用は法律相談料金のみの1万〜2万円程度が相場です。
「初回は無料」というところも多いです。
ただし、この段階では弁護士はアドバイスをするだけで、自分の代わりに夫や妻とあるいは相手の弁護士と交渉したり、調停や訴訟のために裁判所に出向いたり、裁判所への提出書類を作ったりはしてくれません。
つまり、相談だけで弁護士のところに行っても、法律相談以外の時間を、あなたのために使うことはありません。
極論を言ってしまえば、離婚相談を弁護士にしたとして、出てくる結論はほぼ同じなんですね。
依頼する場合
弁護士に交渉や訴訟手続きをして欲しい場合には、別途、依頼する必要があります。
日本の法律に関する資格の中で、離婚の交渉や訴訟の代理人になれるのは弁護士のみです。
行政書士、司法書士、離婚カウンセラーなどといった肩書きの人は代理人になれないので、代わりに相手と交渉したり裁判に出廷したりすることはできません。
弁護士に離婚事件を依頼するとなると、気持ちの上では弁護士を雇ってでも別れる!と考えている状態に近いです。
離婚訴訟までして別れる!という意思の元でのパートナーでもあるので、信頼関係がないと続きません。
弁護士費用は数十万円から場合によっては100万円以上かかることもあります。
100万近くかかる場合というのは、離婚話がこじれまくって、離婚裁判まで進む場合がほとんどです。
離婚で登場する弁護士の役割は「弁護」でなく「代理」
離婚を含めた民事事件の場合、弁護士は依頼者の代わりに交渉したり、訴訟をしたりする代理人としての役割をしています。
離婚全般を弁護士に依頼したとしても、刑事事件のように弁護人の役割を担うわけではありません。
だから、相手の弁護士からの通知書には「○○を代理して」とか「○○代理人」などの言葉は出てきますが、弁護人という言葉は出てこないんですね。
じっと黙っていても、弁護士が弁護人として、手取り足取り助けてくれるわけではないっていうことです。
弁護士に離婚を”依頼”することを考えているなら、漠然とでもいいので”子ども”と”財産”については、どうしたいのか、自分の意思を持っていたほうが希望に近づきます。
夫婦の間で、いったん「離婚」を切り出してしまうと、そのことによって生じた夫婦間の溝を埋めるのは相当に難しいです。
離婚したいと思いつつ、離婚を言い出した後は、ほとんどの場合夫婦二人が冷静に話し合うことが難しくなります。
お互いに疑心暗鬼になって、信頼関係を失い会話もままならくなりがちです。
最終的には離婚が避けられなくなるんですね。
離婚したいと思ったら、ある程度、家にある財産を把握していると、心の余裕を持つことができます。
電気製品などあまり細かいものは計算対象に入れる必要はありません。
その際には、現在の自宅の価値と住宅ローンの残高はあらかじめ計算しておくと、有利に離婚条件を展開できる可能性があります。
最近では不動産の売却見積もりをインターネットで1分程度でカンタンに不動産価格を出してもらうこともできます。
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住宅ローン滞納がある場合は相談は弁護士じゃない
法律の専門家に相談する際に、気をつけておきたいのは、住宅ローンを滞納してしまっている場合です。
法律の専門家で離婚について強い弁護士さんといえども、住宅ローンを滞納している不動産がある場合は相談相手としては別なんです。
住宅ローンの滞納があると、売却するにも銀行の了解などを得なければなりません。
そういう不動産は、任意売却という方法で競売を避けることができるのです。そのような不動産の売買をしたことをある弁護士は、ほんの一握りなんです。
法的には「任意売却」という手段で行うのですが、法律の専門家で離婚に強い弁護士さんでも、そのような不動産の売買はできないからです。
住宅ローンが滞納していると、法律よりも「お金」の方が大事、ってことですか?
法律も、お金も大事なんですが、競売までの限られた時間で「お金」をどうするか、決めないといけないんですね。
ローンを滞納しているマイホームの扱いは、任意売却を専門にしている不動産会社に依頼することになります。
離婚に強い弁護士さんは、離婚の法律のプロかもしれませんが、任意売却は専門機関に相談すると、住宅ローン残債手続きが一気に解決します。
離婚について強い弁護士さんは、離婚の法律のプロかもしれませんが、「任意売却」ということになったら、その専門業者にまかせましょう。
離婚後に養育費が不払いになって弁護士に依頼する
養育費が支払われなくなったら、もう泣き寝入りするしかない、って聞いたことがあります。
養育費を育ての親がもらえるもの、と勘違いしている人って結構いるんですが、養育費は子どもの権利です。
親が子どもに代わって権利を行使しているので、泣き寝入りしてはだめです。
調停にも、「養育費請求調停」という調停があります。
また元夫と争うのも嫌なときは、弁護士に相談すると顔もあわさずに、養育費を請求してくれます。
その際に、あてになるのは離婚の時に決めた財産の処分方法です。
財産分与や慰謝料、そして養育費がそれにあたります。
その中でも、養育費は通常「子供が成年になるまで継続的に支払う」という約束をしていることが多いものです。
しかし、養育費の取り決めをして最後まで支払いをしている人は2割にも満たない統計が出ています。8割の人はあきらめと泣き寝入りをしているということですよね。
家庭裁判所でも、「養育費請求調停」という調停もあります。
ただ、DVを受けていて離婚したとか、もう元夫の顔なんかみたくもない、連絡をこっちからとるのも嫌だ、ということの方が多いです。
離婚はできたけど、養育費の支払いがとどこおってしまっていたら、弁護士に相談した方がいいです。
養育費は子供にとっての権利で大事なお金です。親の自分が泣き寝入りするのは子供への約束も自分が破っていることになるのです。
養育費の請求を自分で行う必要はありません。
→自分で請求する必要なし!弁護士が未払い養育費を回収してくれます
離婚したいと思ったら弁護士に利用する(まとめとアドバイス)
離婚というと、ドラマでは夫と妻がもめて、弁護士に泣きついている場面なども見かけますよね。
確かに、離婚でもめたら弁護士の相談を受けたほうが有利に進めることもできるんですね。
世間の離婚劇をクールに解決しているように思えるのが、弁護士です。
離婚の事件は結論が、離婚「する」か「しないか」だけなのですが、自分だけでは難しいこともあります。
弁護士はうまく利用するのがポイントです。
基本的なことも、弁護士を利用することで、難しかったことが簡単に、できるはずです。
弁護士に依頼する前に、離婚の手続き的なことで悩んでいたり知りたいことがあれば、まずは家庭裁判所に行くといいです。
もちろん、「離婚できるか、できないか」の判断はしてくれませんが、主に手続き的なことであれば、わかりやすく教えてもらえますよ。